女性:
これについては誰も話題にしたがらないけれど、
納得できないことがあるんです。
ジェリーはある意味、
間違った死に方をしたらしいと聞きます。
抵抗感の中で亡くなったと。
エイブラハム:
間違いなどはありません。
ジェリーのボルテックスが
彼を呼んでいた、ということ。
抵抗感というのならば
それは肉体的なことになるでしょう。
ジェリーとエスターの絆があそこまで深くなかったら
彼の死は安らかに、もっと早々と起きていたはずです。
ジェリーは非肉体の世界を理解したくてたまらなかった。
そのためのステップを知りたかったし、
もっともっと上昇したかった。
それが行きつく先は、非肉体の世界だったのです。
エスターはそうした彼の願いをちゃんと理解していたし、
つねにそれを感じ取っていました。
でも、彼の肉体をここに引き留めておきたかった。
結局のところ、どちらも肉体的な結びつきを
手放すことが非常に難しくて、
それが抵抗感となってしまっていた。
でも、エスターは死というものについて
大きく誤解していたことに気づきました。
今は毎日、それはもう毎日、
ジェリーとエスターは一緒にいますよ。
そしてその一体感の素晴らしさについて、
日々、互いに感動しているほどです。
こうなることを知っていれば
あそこまで執着することもなかったわけですが、
もしもあの時期、
ステージ横で椅子に座っていたジェリーが
突然移行してしまったら、
エスターは彼を失ったショックが大きすぎて
絶望的になり、
二度とWSを開くことも、
ステージに立つこともなかったことでしょう。
だけど、そうではなかった。
ジェリーは自宅で休養しながら、
ライブストリームを通して
WSをやっているエスターを見守ってくれていた。
一生懸命応援してくれていた。
それが二人のやりたかったことだから。
実際、何カ月もかかったけれど、
ジェリーは痛みに苦しむこともなく、
ゆっくりと、居心地よく、
去っていったのです。
エスターがたった一人で
ワークショップをできる準備が
すっかりできあがる、
十分な時間をもって、
彼は彼の視点をもって
ゆっくり移行していったのですよ。
最初の頃、エスターは
一体どうしてこんなことが起きたのだろう!??
と思っていたものですが、
一体どうしてこんなことが起きてるのだろう?
と今は思ったりしています。
つまり、死なんてものはないということ。
エスターは「死」が存在しないことを理解しているばかりか
それが望まないことではない、
ということすら説明できるようになりました。
彼女が自宅で、
ジェリーがやっていたような編集の仕事をしていると
ジェリーの足が昔ピクピクしていたように、
自分の足がピクピクしたり、
ジェリーが昔、よく指を動かしていたみたいに
自分の指が動いていたりする。
彼がやっていたことが鮮明に彼女に伝わるのです。
(そんなエピソードが過去記事にありました。
自宅のプール構造のことなど何も知らない彼女が、
修理に来た業者の人と話すとき
サイズなどの詳細を伝えることができたということ。
ジェリーが降りてきたんですね。。)
エスターはそのたびに思うのです。
一緒にいたとき、
あなたはあのバスに乗っていて
私はこのバスに乗っていた。
私達は別々の部屋にいた。
一緒に暮らしていたけれど、
それぞれに生きて
1日に何度か遭遇するという感じだった。
今の今まで、
こうした形の幸福感を味わったことはなかった!
編集やら録音の作業をしているときに
横にいて、一行一行確かめ合うことなんてなかったのに、
今は私がすることを彼はすべて理解して
そうした一体感がこれまでにないレベルになっている!
それを認めることは
エスターにとってつらいことではありました。
でも、彼女がひとたび
ジェリーのいない場所で彼を探すのをやめたとき、
ジェリーのいる場所を見つけることを始めたとき、
たとえばそれは、一瞬一瞬の「今」のことであって、
歩くとき、食べる瞬間、何かを考えるとき
つまり何かを体験するときのことですが
エスターは真のソウルメイトと一緒に
一体になっている。
それを心から感じることができているのです。
だから、彼がいないことの空虚感なんてない。
ジェリーが世の中の人たちに
理解して欲しいことは
大丈夫なんだよ、
ということ。
何が起きていても、
何が起こったとしても、
すべては、大丈夫。
今日のWSの冒頭でも誰かが言ったように、
人々はもう少しで死ぬところだった!
なんて体験をすることがあるし、
何が正しいのか、何が間違っているのかを
延々と考えたり説いたりするものだけど、
間違いなんてないということ。
正しいことしかない。
それを我々から聞いたときに
エスターは納得しませんでした。
こんな現状は最低です!
でも今は深く理解して
エイブラハム、今の状態は
全然嫌いじゃありませんよ、
と言っている。
エイブラハムは言いました。
そもそもこれは
ジェリー自身のことです。
ジェリーと、彼のソースの関係。
そしてエスター、
あなたに与えられた選択は
この体験を楽しむか、
辛いものとして受け取るか。
それしかないということです。
女性:
楽しむ方を選んだんですね。
(会場・拍手)
★
WSの日付と場所は分かりませんが、
数年前のものだと思います。
ジェリーの死については考えたことも、
それについて読んだことも
なかったのに、さっき突然目に入ったので
今さらながら聞いてみました。
肉体的な執着をなくした結果だったのでは。。
とつねづね
思っていたことだったので、
理解できたし感動しました。
愛する人やペットの死などは
特になかなか乗り越えられないものですが、
色々と考えさせらたし、勇気づけらました。