エイブラハム:
エスターは先日、
自宅の大がかりな模様替えをするために、
2人の青年を雇いました。
力持ちで機転もきき、仕事ぶりも丁寧で、
エスターの所有品などに純粋な興味を示したりする
とても感じの良い青年たちでした。
エスターは10年ほど前に、自宅に
サウンドシステムを設置したのですが
今週になってやっと使い方を覚えたため、
(会場・笑)
1日に10回くらいチャンネルを変えて
違うジャンルの音楽を楽しんでいました。
その朝選んだのはラップミュージック。
(会場・笑)
早口ラップや、歌詞の意味深さなどに
すっかりと惹かれてしまい、
自宅のあちこちのスピーカーから音楽を
流してノリノリ気分で歩き回っていたのです。
しばらくしてから、その頃にはもう
すっかり気を許して大好きになっていた
例の好青年2人に声をかけました。
(別の対話では、翌日、ということになっています。
その方が辻褄が合う。。)
すると、一人が言いました。
「これからアラバマに帰る準備をするんですよ。」
「どうして?」
「僕はラッパーなんです。」
「あら!!!!!私もなのよ。」
(会場・爆笑)
それでエスターは室内に戻り
サウンドシステムを再びオンにすると、
ラップミュージックが敷地内に響き渡りました。
「いいえ、冗談。私は先生なの。」
「なにを教えているんですか?」
「ラップよ」
(会場・笑)
まさに宇宙が手配したような、
面白いひとときでした。
エスターは、模様替えを
手伝ってくれる人を探していた。
青年は、ラッパーとして、これから
どうやったらて成功できるのか、
情報やガイダンスを与えてくれる人を
探していた。
そして、それらを受け取る準備ができていたから、
彼の内面(インナービーング)が彼の肉体を
エスターの自宅に導いてくれた。
エスターと青年は
互いに受け取りモードになっていたから、
win-win、
つまりどちらも幸せになれたわけです。
エスターは彼らに
自分のサイン入りの本を2冊づつ与えました。
そして、
「どっちから読んだ方がいいかなー?」
と喜んでいる青年たちを見送ったあとで、
やっぱりそういうことなのだ!
と改めて確信したのです。
あなたが準備する準備の準備ができて、
今の瞬間に満足することができれば、
道のりは、ハッピー、ハッピー、ハッピー!
成長、拡大、成長!というものになる。
あの朝に、ラップ音楽を見つけて
1人で楽しむということをしなかったら、
本物のラッパーと一緒にラップ音楽を聴きながら
極上の喜び体感する、という展開に
はならなかったわけです。
(会場、笑いと拍手♪)
エスターはあのとき、
青年の熱い情熱や野望をしっかりと
感じることができたから、
「あなたが成功しないはずはない!
あなたは自分の内面の声が聞こえているし
準備ができていますよ!」
と心から言ってあげることができたし、
(あらゆる意味での)成功のための
心の在り方を導いてあげることができた。
(この部分の詳細もありませんが、
ラッパーとしての成功を夢みながらも
ちょっと行き詰っていて、アドバイ
スを探し求めていた彼が、エスターと喋ったことで
恩恵を受けたということのようです。
たとえ束の間でもエスターに導いてもらったら
人生が好転しないわけがないですよね)
準備ができていれば、
準備が整った人と
出会うことができる、ということ。
男性:
ええ。。。
でも、その過程にいるとき、
まだ芽が出ていないトウモロコシを
地面から引き抜きたくなってしまう。
(トウモロコシ=願望*)
エイブラハム:
願望の現実化を早く手にしたい!と
思ってしまうからですよ。
過程を楽しもうとするのではなく。
叶ってないから
ちょっとがっかりする。
現状に満足していない。
それがブレーキをかけている。
エスターだって、できることなら
あの青年の頭と自分の頭をコードでつなげて
自分の知識をダウンロードさせてあげたかった。
でも彼に必要なのは、体験なのです。
だから彼にかけた言葉は、
あなたは準備ができているのだから、
自分の内からの声を聴きなさい、
ということ。
だからこそ、
自分の内面とアラインメントする。
自分の内面と一緒の方向を見つめる。
ただ、
それをしなかったからといって
内面は、子供の頃に接した教師のように
「ガンダンスを聞かないとダメじゃないか!」
「どうして聞こえないんだ!」
「どうして間違えるんだ!」
なんて叱ったりはしないのです。
いつだってあなたと一緒にいて、
いつだって、あなたを導こうとしてくれている。
大切なのは、
あなたは受け取りモードになっていますか?
それを受け取って、ちゃんと導かれていますか?
ということ。
それとも、
頭の中で否定モードになってしまい、
うまく導かれない部分を補うために
あれこれ行動しまくって空回りしているのでは
ないでしょうか。
男性:
導かれるため、その声を聞くため、
少し辛抱してみる。
ということを学びました。
エイブラハム:
最初の頃は、
多少はそれが必要かもしれませんが、
ひとたび軌道に乗ってきたら
我慢する必要なんてありません。
辛抱や我慢は、
物事がうまくいかないときに
必要なのであり、
今の現状に満足しているのであれば
そんなものは必要ない。
(会場・笑)
辛抱なんかしないで、
満足してください。
満足、満足、満足、
今の状況で大丈夫だと思う。
男性:
育ちつつあるトウモロコシを地面に埋めなおして
ちゃんと育てるべきなんですね。
エスター:
そうしないと枯れてしまいますよ。
ボルテックスの中にあり、
準備ができたものは、
あなたの準備ができたときに
現実化される。
いい気分になり、
高揚感が生まれてきたら、
それが兆しです。
エスターだってあの日は
朝からワクワクしていました。
あの青年たちがやって来る!
でもそれは、
家具を好きな位置に動かしてもらうことに
対するワクワク感であり、
彼らと接することに対しての
ワクワク感というわけではなかったのです。
なのに、彼らと接することで
エネルギーがあんなにも動いてしまった。
あの、満足感といったら!
あなたのボルテックスは、
あなたを満足させてくれる事柄や
状況を知り尽くしているのだから、
そんなふうにサプライズを与えてくれるばかりか、
そこに出くわした人がみんな満足する状態になってしまう。
そこには勝ち負けなんてない。
自分はあの人より優れている!
なんてことすらないのです。
誰かが負けているのなら、
誰もが負けているということ。
みんなが一緒に幸福になるのか、
ならないのか
それだけなんですよ。
誰かが勝って誰かが負ける。
誰かが幸せになって誰かがそうじゃない。
そういうことではないのです。
小さな頃、あなたはちゃんと
受け取りモードになっていたのに、
それが親をイライラさせた。
「欲しいものが全部手に入ると思うなんて
間違いですよ!」
と親は言ってたかもしれないけれど、
それは間違いなのです。
人はみな、欲しいものは
なんでも手にすることができるし、
すべてはいつだって、ちゃんとうまく
いくようになっている。
あなたがそれを邪魔しなければ。
他人との競争を辞めれば、
更にものごとはうまくいくようになる。
他人は関係ないのです。
大切なのは、自分自身が受け取れているか。
あの朝ラップミュージックを耳にしたとき、
エスターはすっかり夢中になって、
ボリュームをどんどんと上げた。
そして、本物のラッパーと極上の時間を
楽しむ準備ができていた。
そして青年の方も、このマジカルな女性の言葉を
聞く準備ができていた。
だって、この世の中のいったいどこに、
ラップを楽しむおばあさんがいますか?
どこに?
どこに?
(会場・笑)
男性:
ボルテックスの中ですね。
エイブラハム:
そうですよ。
★2017年2月にSFで
行われたエイブラハムのWSの対話の
一部をもとに書きました。
エスターは何度も
このたとえ話を持ち出しています。
これは要約バージョン。